インフルエンザは例年12月から4月ごろにかけて流行し、流行のピークは1月末から3月上旬です。厚生労働省はインフルエンザを予防する方法として、予防接種や手洗いうがいなどを挙げていますが、インフルエンザに負けない身体づくりも重要!今年のインフルエンザの傾向と今すぐ始めたい予防法を紹介します。
今年のインフルエンザの傾向
インフルエンザは、インフルエンザウイルスを病原体とする感染症で、例年12月から4月ごろにかけて流行し、流行のピークは1月末から3月上旬です。
風邪の症状は、のどの痛み、鼻水、くしゃみや咳などの症状が中心で、全身症状はあまりみられませんが、インフルエンザはそれらの症状のほかに、38度以上の急な発熱や頭痛、関節痛、筋肉痛などの全身症状が現れます。また、気管支炎や肺炎、小児では中耳炎、熱性けいれんや脳症などを併発して重症化することもあるため、免疫力が弱い高齢者や小児では特に注意が必要です。
インフルエンザの流行の傾向
インフルエンザの流行は年々早くなっている傾向があります。昨年に続き、今年も9月初旬に各地で学級閉鎖や集団感染の報告があがっています
インフルエンザウイルスには、A型、B型、C型があり、人の間で流行するのは主にA型とB型です。例年では、12月頃にA型が流行し、その後2月以降にB型が流行するパターンが多いです。
2019年は4月・5月にもインフルエンザが流行
昨年は、季節外れの4月・5月にもインフルエンザが流行しました。一般的にはもうすで終息したと思われていたインフルエンザが、どうしてこの時期に流行したのでしょうか。
その理由として考えられているのが、春先の寒暖差。ここ最近の日本の気候に異変がみられます。3、4月に雪が降るほど急に気温が下がったり、降水量が少なかったり、気候や気温の急激な変化に身体がついていけずに免疫力が低下、結果インフルエンザを発症する人が増えたこと。また、この時期に流行したのはB型で、例年では12月頃にA型が流行し、その後2月以降にB型が流行するパターンが多いのですが、2019年はA型の流行が1月に多く、B型があまり流行しなかったで、その結果、免疫力が低下しやすい4月・5月に流行がずれたことが考えられます。
インフルエンザの種類と症状の違い
インフルエンザは、ウイルスの種類によって症状や経過が異なります。
【A型インフルエンザ症状と特徴】
- 38℃を超える高熱
- ものを飲み込むのが困難なほどの激しいのどの痛み
- 関節痛、筋肉痛
- 肺炎を含む、深刻な呼吸器系の合併症
- 脳炎、脳症の合併症を引き起こすことがある
【B型インフルエンザの症状と特徴】
- お腹の風邪症状に似た下痢やお腹の痛みがある
【C型インフルエンザの症状と特徴】
- 感染しても軽症で済むことが多い
- 症状は鼻水くらい
- ほかの症状は出ないことが多い
- 感染するのは4歳以下の幼児が多い
- 多くの大人は免疫を持っているため感染しにくい
一度かかると一生かからないは嘘
人の間で流行するインフルエンザウイルスには、A型とB型があります。
A型はさらに144種類もの型(亜型)に分けられます。その中で、今、人の間で流行しているのは、A/H3N2(香港型)と、A/H1N1(ソ連型)の2種類です。そして、さらにそれぞれのインフルエンザは、毎年少しですが変異をしています。B型は2種類(山形型、ビクトリア型)ですが、A型と同じでその中でさらに細かい型に分かれます。
これらのA/H3N2(香港型)、A/H1N1(ソ連型)、B型は同時期に流行することがあるため、同じシーズン中にA型に2回かかったり、A型とB型にかかったりすることがあります。また、それぞれの細かい型に対する免疫は少しずつ異なるため、インフルエンザウイルスの変異に対応できずに、何回もインフルエンザにかかることがあります。そのため、インフルエンザは予防することがとても大切になります。
インフルエンザと風邪の違いと合併症の心配
一般的に、風邪はさまざまなウイルスなどによって起こる病気です。症状は、のどの痛み、鼻水、くしゃみ、咳などが中心で、インフルエンザのような強い全身症状はあまりみられません。発熱もインフルエンザほどの高熱にはならず、重症化することは少ないです。
インフルエンザでも、風邪のようなのどの痛み、鼻水、咳などの症状は見られますが、38℃以上の高熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、全身のだるさなどが同時に、急激に現れる特徴があります。また、小児ではまれに急性脳症を、高齢者や免疫力の低下している人では肺炎を伴うなど合併症の心配があります。
インフルエンザへの感染が疑われる場合は、必ず医療機関を受診し検査を受けましょう。
今すぐ始めたいインフルエンザ予防
インフルエンザ予防の基本は、インフルエンザが流行する前にインフルエンザワクチンの予防接種を受けることですが、それと併せて、手洗いの徹底や、免疫力の高める生活習慣など、インフルエンザウイルスに負けない身体づくりが大切です。
予防接種は流行する前にが鍵
インフルエンザワクチンの予防接種をすると、インフルエンザウイルスに対抗するための免疫を作らせることができます。予防接種のためのワクチンは、毎年その年に流行するインフルエンザを予測して作られます。予防接種で完全にインフルエンザを予防することはできませんが、インフルエンザの感染者数や、重症化して入院する人を減らせます。
現在、日本で使われているインフルエンザワクチンは不活化ワクチンといって、感染力をなくして人が免疫を作るのに必要な成分だけを取り出して作成されているので、予防接種によってインフルエンザを発症することはありません。
インフルエンザワクチンは、生後6ヶ月以上~13歳未満では2回接種します。13歳以上では原則1回接種ですが、状況等によって医師の判断により2回接種をすることもあります。インフルエンザが流行する前に2回接種が終わるように、1回目は10~11月、2回目は11月中に接種するのがおすすめ。ただし、この予防接種で完全にインフルエンザを予防することはできないので、日常生活でインフルエンザウイルスに負けない身体づくりを併せて行いましょう。
日常生活でできる予防法
インフルエンザウイルスは、手すりやタオルなどを物の表面を介しての接触感染と、咳やくしゃみによる飛沫感染によって感染します。そこで、日常生活ではウイルスが体内に入るのを予防しましょう。
- 接触感染
- 飛沫感染
ウイルスに感染した人が触った直後のドアノブなどに触った手で、目、鼻、口に触れることで感染
ウイルスに感染している人の咳やくしゃみにより発生した飛沫を吸い込むことで感染
インフルエンザウイルスが付着した手やドアノブなどに触ると、ウイルスが自分の手につき、その手が鼻や口に触れることで感染します。ウイルスに感染しないようにするには手洗いが一番の予防になります。手洗いは、石けんをよく泡立て、手のひらから手の甲、指の間や爪の先まできっちりと洗い、しっかりと洗い流しましょう。出先などで手洗いできない場合は、携帯用のアルコール消毒剤なども活用しましょう。
また、特に気を付けなければいけないのが、咳やくしゃみなどの飛沫感染です。インフルエンザに感染した人の飛沫には、大量のインフルエンザウイルスが含まれています。インフルエンザの流行時にマスクを着用することは、飛沫感染を防ぐためには有効です。自分自信も、咳やくしゃみがある場合もマスクを着用することで、周囲の人に飛沫を浴びせないようにできます。マスクがないときは、ティッシュやハンカチなどで口と鼻を押さえたり、他の人から顔を背けるのはエチケットです。
そして、疲労やストレス、睡眠不足などで体調が低下しているときは、免疫力も低下しているためインフルエンザウイルスに対する抵抗力も低下しています。そういうときは、栄養と休養を十分にとり、なるべく人が多く集まるところには出かけないようにしましょう。インフルエンザにも風邪と似た症状があるため、インフルエンザに感染していると気づかないままウイルスをまきちらすことを防ぐためにも、体の不調を感じたら無理をしないことが大切です。
インフルエンザ予防に進化系乳酸菌が効果的
乳酸菌自体が腸の健康維持に有効であることは有名ですが、乳酸菌の種類によっては、体の「免疫」に直接働きかけ、インフルエンザやガンなどのリスクを抑えるなどの特別な働きを持つ進化系乳酸菌があります。菊正宗が発見した「LK-117」もそのひとつです。
「LK-117」は、伝統的な酒造りに用いられる酒母(生酛)から分離された乳酸菌で、整腸作用のほか、バイオジェニックスとしての優れた免疫調整機能を持っています。
バイオジェニックスとは、光岡知足先生によって提唱された言葉で「腸内フローラを介することなく、直接生体に作用し、免疫賦活、コレステロール低下作用、血圧降下作用、整腸作用、抗腫瘍効果、抗血栓、造血作用などの生体調節、生体防御、疾病予防・回復、老化制御などに働く食品成分」という考え方です。
引用元:乳酸菌の健康と美容LABO|LK-117乳酸菌の秘密
このバイオジェニックスによる免疫調整機能によって、アレルギー症状の緩和や体質の改善、感染防御力の向上などが期待できます。こういった進化系乳酸菌を積極的に摂取することが、インフルエンザウイルスに負けない身体づくりにも繋がります。
まとめ
インフルエンザの流行は、例年通りであれば、12月から4月ごろにかけて流行し、流行のピークは1月末から3月上旬となります。しかし、最近では流行のピークとは別に各地での流行もみられるため、予防接種をしていても注意が必要です。インフルエンザに感染しない、もしくは感染しても症状が軽く済むように、日頃から感染予防やインフルエンザウイルスに負けない身体づくりを心がけておきましょう。