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【専門家解説】インフルエンザと風邪を寄せ付けない「腸活」

今年のインフルエンザの症状や特徴!37度台の微熱でも要注意!

インフルエンザが流行するシーズン、特に免疫力が未熟な子どもを持つ親御さんにとっては大きな不安の種です。インフルエンザは、突然の高熱や全身の倦怠感など、風邪よりも重い症状が現れ、肺炎や脳症といった重篤な合併症を引き起こす危険性もあります。

インフルエンザには抗ウイルス薬がありますが、発症後に早く治すためには、最終的には自分自身の「免疫力」がカギを握ります。本記事では、インフルエンザの基本知識と、日頃から免疫力を高めるために重要な「腸内環境の整え方(腸活)」について、専門家の知見を交えて解説します。

【本記事の信頼性】

本記事は、インフルエンザ研究の知見(文献: 国立病院機構三重病院 臨床研究部 病院長 谷口 清州先生らによる解説など)や、厚生労働省の健康情報に基づき、免疫と腸に関する専門的な情報を提供しています。

インフルエンザの基本:風邪との違いと重症化リスク

インフルエンザと一般的な風邪は、どちらもウイルスによる感染症ですが、その症状の出方や重症化のリスクに大きな違いがあります。

37度台の微熱でもインフルエンザの可能性

一般的にインフルエンザは38℃を超える高熱が特徴とされますが、B型インフルエンザでは、37度台の微熱や、下痢・腹痛といったお腹の風邪に似た症状が現れることもあります。そのため、「ただの風邪だろう」と自己判断してしまうと、治療のタイミングを逃し、重症化を招く危険性があります。

【重要なポイント】
インフルエンザが流行している時期や、身近に感染者がいる場合は、たとえ微熱であっても、念のため医療機関で検査を受けることが推奨されています。

特に注意が必要な「インフルエンザ脳症」

インフルエンザは、小児において急性脳症という非常に危険な合併症を引き起こすことがあります。これは、ウイルスそのものが脳に入り込むのではなく、ウイルスに対抗するための免疫が過剰になり、脳の組織を破壊してしまう病気です。

インフルエンザ脳症の症状としては、痙攣、意識障害、異常行動(幻覚、うわごと、突然大声を出すなど)が見られ、主に発熱してから48時間以内に起こるとされています。死亡率は下がってきているものの、後遺症が残る可能性もあるため、早期の受診と治療が何よりも大切です。

インフルエンザの注意すべき症状

免疫力がカギ:ウイルスと戦う体の仕組み

インフルエンザも一般的な風邪も、原因はほとんどがウイルスです。抗インフルエンザウイルス薬はウイルスの増殖を抑えるものですが、ウイルスを退治するのは、結局は私たち自身の「免疫力」です。

特効薬がない風邪:免疫力こそが治療薬

風邪のときに飲む薬の多くは、熱を下げる、咳を抑えるといった症状を和らげる「対症療法薬」であり、ウイルスを直接やっつける特効薬ではありません。日本呼吸器学会のHPにもある通り、ウイルス性のかぜ症候群は「安静、水分・栄養補給により自然に治癒する」とされています。

つまり、風邪をなるべく早く治し、インフルエンザを重症化させないためには、日頃から免疫力を高い状態に保つことが非常に重要なのです。

免疫細胞の約7割が集中する「腸」

免疫力を語る上で、「腸内環境」は欠かせません。私たちの体内で免疫細胞の約7割は腸管に集中しています。腸は、食べ物と一緒に侵入してくるウイルスや細菌といった病原体から体を守る、最大の免疫器官だからです。

【専門的な知見とデータ】

厚生労働省の健康情報サイトでも、「乳酸菌は腸内で大腸菌など悪玉菌の繁殖を抑え、腸内菌のバランスをとる役割を果たしています。そして便通の改善だけではなく、コレステロールの低下や免疫力を高めがんを予防するなど、さまざまな働きがあると言われています。」(厚生労働省 e-ヘルスネットより引用)

乳酸菌を継続して摂取することが、免疫力の向上に有効だと考えられていることは、公的な情報からも裏付けられています。

日頃のインナーケア:免疫力を高める「乳酸菌」の活用

免疫力の土台となる腸内環境を整える「腸活」は、インフルエンザや風邪の予防における重要なインナーケアです。

腸内フローラの改善と免疫調整作用

腸内環境(腸内フローラ)のバランスが乱れると、免疫機能も低下しやすくなります。このバランスを改善し、善玉菌優位の状態を保つために有効なのが、乳酸菌やビフィズス菌などのプロバイオティクスの継続的な摂取です。

日本人と相性の良い「米由来の乳酸菌」の可能性

日本人の腸内環境を整える上で、米をエサにして育つ乳酸菌は、古来より馴染み深い発酵食品にも含まれており、特に相性が良い可能性があります。

菊正宗では、長年の研究を通じて、米由来の特別な乳酸菌(LK-117株)を発見しました。この乳酸菌は、共同研究により、インフルエンザ予防に欠かせない免疫調整作用があることが示唆されています。これは、腸管に集中する免疫細胞に働きかけることで、体の抵抗力を高める可能性が期待できるということです。

薬剤耐性(AMR)問題への意識

風邪の多くはウイルスが原因であるにもかかわらず、抗菌薬が処方されるケースがあります。抗菌薬は細菌にのみ有効であり、不適切な使用は「薬剤耐性(AMR)」菌を増やし、将来的な感染症治療を困難にする原因の一つとされています。薬に頼りすぎず、日頃から自身の免疫力で病原体を排除できる体づくりが重要です。

まとめ:健康の土台は日々の積み重ね

インフルエンザや風邪に負けない体を作るには、予防接種や手洗いうがいといった外的な対策に加え、日頃から「免疫力」を高めておくという内的な対策が不可欠です。

免疫の土台である腸内環境を整えるために、継続的な乳酸菌の摂取や、バランスの良い食事、規則正しい生活を心がけましょう。特に、日本人と相性の良い米由来の乳酸菌は、家族の健康を守る手軽なインナーケアとして役立つかもしれません。

インフルエンザ予防に乳酸菌を摂取するのは本当に有効ですか?

厚生労働省の健康情報でも、乳酸菌は腸内環境を整えることで「免疫力を高める」など、さまざまな働きがあると言われています。即効性はありませんが、日頃から継続的に乳酸菌を摂取し、免疫細胞の多くが集まる腸内環境を整えることは、予防的なインナーケアとして有効だと考えられています。

風邪とインフルエンザを見分けるポイントはありますか?

症状だけで風邪とインフルエンザを見分けるのは困難です。インフルエンザは突然の高熱や関節痛が特徴ですが、B型では微熱や腹痛のこともあります。流行期や身近に感染者がいる場合は、症状が軽くても念のため医療機関での検査が推奨されます。

インフルエンザ脳症とは、どのような病気ですか?

インフルエンザ脳症は、インフルエンザウイルスに対抗する免疫が過剰に働き、脳の組織を破壊してしまう病気で、主に5歳以下の小児に発症します。高熱に加え、痙攣や意識障害、異常行動が見られる場合は、緊急で医療機関を受診する必要があります。

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