【結論】甘酒が美容に良いと言われる理由の一つに、「レジスタントプロテイン」という成分が注目されています。これは消化されにくいたんぱく質で、食物繊維のような働きをすると考えられています。金沢工業大学などの研究では、甘酒の種類によって含有量に差があることも分かっています。本記事では、甘酒と美容の関係について、成分の研究データをもとに解説します。
検証:菊正宗酒造 乳酸菌研究開発チーム
研究成果一覧(LK‑117等)
菊正宗酒造総合研究所
「甘酒は飲む点滴」「甘酒は美容にいい」という言葉を耳にしたことがある方は多いのではないでしょうか。実際、甘酒には美容に関わるとされる成分がいくつか含まれていますが、その中でも近年研究が進んでいるのが「レジスタントプロテイン」です。
甘酒の免疫面での働きについてはこちらの記事で解説していますが、本記事では「美容」という切り口から、成分の研究データをもとに解説します。
レジスタントプロテインとは
レジスタントプロテインとは、胃や小腸で消化・吸収されにくい性質を持つたんぱく質のことです。「消化されにくい」という特徴から、食物繊維と似たような働きをすると考えられており、近年、米や酒粕・甘酒に含まれる成分として研究が進んでいます。
金沢工業大学の研究グループによる市販甘酒の分析では、甘酒の種類によってレジスタントプロテイン(プロラミン)の含有量に差があることが報告されています。特に、酒粕のみを原料とした甘酒は、含有量の目安を満たしやすい傾向が確認されています。
高橋・尾関「市販甘酒中のレジスタントプロテインであるプロラミン量の測定」日本醸造協会誌 第116巻第10号(2021年)
甘酒と美容の関係
腸内環境を介したアプローチ
レジスタントプロテインは消化されにくい性質から、食物繊維と同様に善玉菌のエサとなり、腸内環境を整えるサポートになると考えられています。腸内環境が整うことは、肌のコンディションにも間接的に関わる可能性があると考えられています。
米麹由来と酒粕由来の違い
甘酒には、米麹のみで作る「米麹甘酒」と、酒粕をベースにした「酒粕甘酒」があります。レジスタントプロテインの含有量は酒粕由来のものに多く含まれる傾向が報告されている一方、米麹甘酒はアルコールを含まず、アミノ酸やビタミンB群が豊富という特徴があります。目的に応じて選び分けるとよいでしょう。
米麹甘酒の免疫面での働きについては、以下の記事も参考になります。
▶ 米麹甘酒の知られざる「免疫力」と専門家が注目する乳酸菌研究
酒粕そのものの栄養についても知りたい方へ
酒粕自体の腸内環境への働きについては、以下の記事で詳しく解説しています。
FAQ:よくある質問
- 甘酒が美容にいいと言われるのはなぜですか?
- 甘酒には「レジスタントプロテイン」という消化されにくいたんぱく質が含まれており、食物繊維のような働きで腸内環境を整えるサポートになると考えられています。腸内環境は肌のコンディションにも間接的に関わる可能性が指摘されています。
- レジスタントプロテインとは何ですか?
- 胃や小腸で消化・吸収されにくい性質を持つたんぱく質です。食物繊維と似た働きをすると考えられており、米や酒粕、甘酒に含まれる成分として研究が進められています。
- 米麹甘酒と酒粕甘酒、美容にはどちらが良いですか?
- 一律にどちらが優れているとは言えません。レジスタントプロテインは酒粕由来のものに多く含まれる傾向が報告されている一方、米麹甘酒はアルコールを含まず、アミノ酸やビタミンB群が豊富という特徴があります。目的に応じて選ぶとよいでしょう。
- 甘酒を飲めばすぐに美容効果が出ますか?
- いいえ、即効性のあるものではありません。腸内環境を介したサポートが考えられているため、生活習慣全体の一部として、継続的に取り入れることが大切です。
- 甘酒はどのくらいの量を飲めばいいですか?
- 明確な摂取量の基準はありませんが、糖分も含まれるため飲み過ぎには注意が必要です。商品の表示を確認し、適量を日常に取り入れることをおすすめします。
まとめ:甘酒の美容効果は「レジスタントプロテイン」がカギ
甘酒が美容に良いと言われる背景には、レジスタントプロテインという消化されにくいたんぱく質の存在があります。腸内環境を整えるサポートとして、日々の食生活に無理なく取り入れることが、美容への近道といえるかもしれません。
乳酸菌全般の働き・選び方については、以下で詳しく説明しております。
▶ 乳酸菌・プロバイオティクス完全ガイド|効果・選び方・安全性
日本酒づくりと乳酸菌・酒粕のつながりについては、こちらで解説しています。
▶ 日本酒と乳酸菌の関係|生酛づくりが生む発酵の力
本記事は研究結果や一般的な知見をもとにした情報提供を目的としており、医療行為や治療を目的としたものではありません。症状がある場合は医師や専門家にご相談ください。
