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子どもの便秘を見逃さないために!大人の便秘との違いについて

子どもの便秘を見逃さないために!大人の便秘との違いについて

子どもの便秘で困ったことはありませんか?
便秘の状態が続くと、溜まって硬くなった便の塊を上手く出せなくなり、泣き叫んでしまうこともあります。

大人と子供の便秘の違い

実は、子どもと大人では、便秘の状況が全然違います。一般的に、大人は直腸の手前のS状結腸という場所に便が溜まりますが、子どもは肛門のすぐ手前の直腸に便が溜まります。

胃と腸の構造

一時的に起こる急性の便秘は、一度硬い便や塊の便が出ると治ることがほとんどで、強い薬を使わずに様子を見ても1週間くらいで便が出るので良くなることが多いです。しかし、それが1カ月以上も続くと、直腸が変化して慢性化してしまいます。

子どもの便秘が慢性化すると・・・

直腸は本来、ぺちゃんこの状態ですが、そこに便が下りてきて直腸の壁を押し広げると、その信号が脳に伝わり便意を感じて排便が起こります。これが本来の排便です。
しかし、直腸にいっぱい便が溜まった状態が続くと、直腸の壁が伸びてぶかぶかになってしまいます。ぶかぶかになると1日くらいの便が溜まった程度では壁が押し広げられないため、信号が脳に送られません。いっぱい便が溜まった状態になってやっと便意が起こるようになるため、排便が大変になります。

こうなってしまうと、子どもは苦しいから排便するのが嫌になって我慢し、我慢することでますます便が溜まってしまうという、悪循環に陥ってしまいます。診療ガイドラインでは、このような状態が1~2カ月続くと、慢性便秘症(慢性機能性便秘症)と診断するとされています。

子どもの便秘の治療法は?

直腸で詰まってしまっている便は、詰まりを取る必要があるので、飲み薬や浣腸などを使用しますが、便秘の治療の基本は、基本は食生活と生活環境を整えることです。

また、慢性化して直腸の壁がぶかぶかになっている場合は、一度全部出してから維持治療が行われます。具体的には、少量の薬を飲み続けたり、排便が楽にできるようになるまで浣腸を毎日続けたりします。最終的に自分で毎日楽に排便できるようになることが目標ですが、2~3週間で治る子もいれば、数カ月~数年かかる子もいます。

赤ちゃんの便秘の対処法と受診の目安

2~3日排便がない場合は、綿棒で肛門を刺激します。綿棒の先にワセリンなどを付けて、肛門に入れてくるっと回します。それでも排便がなく、4~5日排便がない場合は、医師に相談した方がいいです。また、2~3日の便秘でも、機嫌が悪かったり、お腹が張っていたり、出口に便があるのに出せなくて苦しんでいるような時も、医師に相談してみましょう。

子どもの便秘は親がしっかり予防!

子どもの便秘の慢性化を予防するためには、日頃から親がしっかりと子どもの排便をチェックすることがとても大切です!毎日便が出ているか、楽に排便できているか、トイレに居る時間が長すぎないかなどチェックするようにしましょう。

子どもの便の状態で見る便秘の可能性

子どもの便の状態が、以下の中で1つでも当てはまるようなら便秘の可能性があります。

特に排便の回数が週2回以下という状態が3ヶ月以上(乳児の場合は1ヵ月以上)続いていたり、週に3回以上であっても排便時に痛みを伴うような場合は便秘と判断されます。

子どもの便秘の原因

どんな子どもでも生まれたときから便秘だったわけではありません。最初はすごく軽度だった便秘が、気づかずに繰り返されることで重症化していきます。

子供が便秘になる原因にはどのようなことがあるのかを理解することで、おのずと予防するためにできることがわかってきます。子供の便秘の原因には以下のことがあります。

意外に子どもの便秘の原因で多いのが「トイレ嫌い」です。小学生くらいの子どもに共通する悩みで、「学校でウンチができない」というもの。ウンチをすることで友達にからかわれたりすることで、排便のタイミングを逃して便秘になってしまうのです。これには、小さい頃から親が子どもに「ウンチは健康にとって大切なもので、恥ずかしいことではない」ということをしっかりと教えることが重要になります。子どもの便秘予防で大事なのは、「ウンチがしたいと思ったらすぐにする」を習慣づけることです。

子どもの便秘を予防する食生活

子どもの便秘を予防するためには、いい便を作る食生活も大切です。子どもは、大人と同じように食事を始めるようになると、腸内細菌の数は急激に増え、悪玉菌の数も増え大人と同様に便秘が起こる可能性がでてきます。

そのため、腸内環境を整える食生活が便秘の予防に繋がります。食生活で意識したいことには、以下のことがあります。

オリゴ糖や乳酸菌は、腸内で善玉菌のエサになって善玉菌の活動を活発にしてくれます。また、食物繊維は腸内の毒素などと絡まって、かさを増すことで便となり排泄を促してくれます。食の欧米化が進んだ現代の食事では不足しがちな食物繊維は、意識して積極的に摂取する必要があります。

そして、大切なのが水分です。子供は代謝が激しく、運動量も多いため水分不足の状態になりやすく、不足した水分を補おうとして、便から水分を吸収してしまうので、便が固くなり便秘になりやすくなります。朝起きたら、コップ1杯の水分を摂る習慣をつけてあげましょう。

まとめ

本来、人は排便をした後に快感があるのが普通です。苦しい思いをする排便は便秘と言っていいかもしれません。できることなら、便秘の苦しみはないほうがいいですし、生活習慣や食生活で予防することができます。それには、まず自然に排便することがあたりまえの腸を育ててあげることが大切なのです。

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