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開発者インタビュー|菊正宗の「進化系甘酒」健康・美容効果に注目!

開発者インタビュー|菊正宗の「進化系甘酒」健康・美容効果に注目!

開発者が語る「進化系甘酒」誕生ストーリー

日本酒造りの技術を軸に、さらなる進化を模索し続ける菊正宗。注目の「進化系甘酒」について開発者に語ってもらいました。

「家族で飲んでほしい」
いつまでも健康で美しく。
そんな想いが込められた進化系甘酒。

菊正宗酒造株式会社
事業開発部課長 加藤祐樹

菊正宗の歴史
ー日本酒づくりにかける想いー

菊正宗酒造の創業は江戸時代初期の1659年。
360年以上もの歴史があり、菊正宗の日本酒は、飲み飽きしない辛口です。

菊正宗といえば「辛口ひとすじ」

菊正宗の酒造りの原点は江戸時代より受け継がれる「生酛造り」。
それは、蒸米・麹・宮水を丹念にすりあわせる工程(酛摺り)を経て、自然の乳酸菌の力を借りながらじっくりと時間をかけて力強く優良な酵母を育む、古来伝承の製法です。手間も時間もかかるため、現在この製法を採用しているのは全国でも菊正宗を含め数蔵しかありません。

「手間と時間をかければかけるほど良い酒になる」

本物をもとめる妥協しない姿勢が菊正宗のものづくりです。「飲み飽きしない日本酒こそ“本物”である」という信念のもと、杜氏達も、菊正宗の辛口の酒を造り続けることに誇りを持ち、この「辛口ひとすじ」の姿勢を大切にしています。

インタビュアー:
これだけ日本酒に力を入れている菊正宗がどうして甘酒を?

加藤:
2010年頃に、塩麹が爆発的なブームになったのを覚えていますか?
現在では市場規模は縮小しましたが、塩麹を使ったレシピや料理本は普通によく見かけます。これは、塩麹が調味料として定着したのでしょう。

日本人の食生活に欠かせない味噌や醤油、みりん、日本酒は麹が欠かせません。この塩麹ブームをきっかけに、古くから日本人の食文化を支えてきた発酵食品の効果や効能に注目が集まるようになりました。そのひとつに甘酒があります。

インタビュアー:
そういえば、甘酒といえばお正月の飲むイメージがありましたが、最近はスーパーでも甘酒をよく見かけるようになりました。

加藤:
甘酒には、米麹を糖化させてつくる「麹由来の甘酒」と酒粕に砂糖を加えてつくる「酒粕由来の甘酒」の2種類あります。

加藤:
もともと「飲む点滴」と呼ばれるほど栄養価が高いことが知られていた甘酒は、塩麹ブームをきっかけに注目され、特に麹由来の甘酒にはアルコール成分が含まれていないので子供や妊娠中でも飲めることで、さらに甘酒人気を加速させました。

インタビュアー:
「麹由来の甘酒」と「酒粕由来の甘酒」に違いは何ですか?

加藤:
「麹由来の甘酒」は、米麹に水を加えさらに発酵させたものが米麹の甘酒です。麹菌が生産する機能性成分を余すところなく摂取できます。麹菌によって米のデンプンがブドウ糖に分解され、自然な甘味が生まれるので砂糖を使う必要はなく、アルコール成分が含まれていないのが特徴です。

「酒粕由来の甘酒」は、日本酒の原酒を絞った残りカスである酒粕を水溶し、砂糖を加えて甘さを調整してつくられています。そのため、1%未満と少量ですがアルコールが含まれていますが、酒粕が有する機能性成分を余すところなく摂取できます。

それぞれ栄養成分が異なりますが、どちらにも豊富な栄養素が含まれています。

インタビュアー:
では、「進化系甘酒」はどういった甘酒ですか?

加藤:
菊正宗では、進化系という言葉を、「今ままでの概念を超えたもの」という解釈で考えています。通年商品として市場が拡大し、今後ますます販売競争が激しくなる甘酒ですが、甘酒の概念を超えるには何が必要か。

そこで、生まれたのが麹由来の甘酒と酒粕由来の甘酒の良いところドリをした「進化系甘酒」です。

今までの甘酒は、「麹由来の甘酒」と「酒粕由来の甘酒」という分類がしっかりありました。どちらにも「カラダに良い成分」がたっぷり含まれているにも関わらずなぜ分ける必要があるのかという疑問からこの「進化系甘酒」が生まれました。

「進化系甘酒」は「麹」と「酒粕」のカラダに良い成分を同時に摂ることができます。

【麹の代表的な機能性成分】
・エルゴチオネイン → 美肌効果
・麹菌体 → 免疫力アップ
【酒粕の代表的な機能性成分】
・レジスタントスターチ → 糖の吸収抑制
・レジスタントプロテイン → 脂肪・コレステロールの吸着、排出
・α-EG → 美肌効果
・酵母菌体 → 整腸作用
・ビタミンB1、B2、B6  → からだの調子を整える
・葉酸 → 妊婦に必須なビタミン
・麹菌体 → 免疫力アップ

また、麹も酒粕も大吟醸規格(※)の原材料を使っているので、米粒感が少なくさらっとした飲み口に仕上がっています。これは菊正宗ならではのこだわりです。

※大吟醸・・・日本酒のうち、精米歩合が50%以下(50%以上のお米を削る)にしたもの。

インタビュアー:
「進化系甘酒」にはデメリットはありますか?

加藤:
いいことづくしのイメージがある甘酒ですが、実はデメリットもあります。
それは、若干ではありますが砂糖やアルコール(※)が含まれていることです。

※アルコールについては1%未満です。法律で、商品に含まれるアルコール分が1%未満の場合は「酒類」ではなく「清涼飲料水」に区分されると決められているので、アルコール度数1%未満の甘酒は、お酒ではなくソフトドリンクの扱いになります。

ですがこの「進化系甘酒」には麹由来の甘酒と酒粕由来の甘酒がブレンドされることで、そういったデメリットを超える魅力があります。

特に注目してほしいのは、食物繊維と同様の働きをし血糖値の上昇抑制や便通の改善が期待できる「レジスタントスターチ」や血中コレステロール低減に寄与する「レジスタントプロテイン」 、ビタミンEの約7000倍の抗酸化作用と言われる天然のアミノ酸の一種である「エルゴチオネイン」、皮膚真皮層のコラーゲン量を増やす「α-EG」というカラダに作用する機能性がたっぷり含まれていることです。

デメリットを超える魅力がこの「進化系甘酒」には、本当にたくさんあるのです。

インタビュアー:
甘酒に麹と酒粕の両方を使おうと思ったのはどうしてですか?

加藤:
今、世間で流行っているのは麹由来の甘酒ですが、機能性は酒粕の方がはるかに優れているからです。

酒粕は、日本酒の製造過程で造られます。日本酒は、蒸したお米を麹菌で糖化(※)し、その糖を酵母でアルコール発酵させてもろみが造られ、そのもろみを絞った液体が日本酒の原酒となります。そして、絞った後に残る固形物が「酒粕」です。

加藤:
そんな酒粕には、糖化や発酵によって生成された栄養が豊富に含まれています。発酵を簡単に説明すると、微生物が食材に含まれるデンプンや糖、タンパク質などを分解・合成し、新たな成分がつくられることです。日本酒の旨味はこの発酵によって引き出され、それと同時に生成された栄養は、残りカスと思われている酒粕に豊富に含まれているというわけです。正直、この酒粕の方が宝物の宝庫と言えるまさに、日本酒の副産物なのです。

麹と酒粕の両方の機能性を同時に摂取できれば最高じゃないですか。

※糖化・・・デンプンやセルロースなどの多糖類が分解されて、ぶどう糖や果糖などの少糖類・単糖類になること。

インタビュアー:
進化系甘酒はどういった方に飲んで欲しいですか?

加藤:
進化系甘酒は「家族で飲んでほしい」という想いで開発しました。
麹由来の甘酒と酒粕由来の甘酒の良いところドリをした進化系甘酒には、いつまでも健康で美しくいるために必要な栄養素が豊富に含まれています。

しいていえば、美肌効果のあるエルゴチオネインやα-EG、妊婦に必要な葉酸などが含まれているので、特に女性には最適な飲み物だと考えます。

インタビュアー:
飲むタイミングなど飲み方に関して注意する点はありますか?

加藤:
特にありませんが、寝る前に飲むと酒粕のセロトニン分泌促進作用により睡眠導入効果が期待できます。

インタビュアー:
最後に、今後の展開について教えていただけますか?

加藤:
菊正宗では、日本酒の製造過程で生まれた人々の健康に役立つ副産物を今後ますます活かしていきたいと考えています。菊正宗に日々寄せられるお客様からの声なども反映しながら、自信をもって勧められるものを作り続けていきたいと思います。

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