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赤ちゃんの便秘症状と対処法!乳酸菌はいつから飲める?

赤ちゃんの便秘症状と対処法!乳酸菌はいつから飲める?

赤ちゃんの排便について

赤ちゃんの腸は、胎児のときから動いていますが便を体外に排泄するのは生まれてからです。

生まれてすぐの赤ちゃんの便の状態

生まれてすぐは、大腸では便を多く留めることはできず、また脳も未発達で我慢することがないため、頻繁に排便が見られます。生まれてから1ヵ月ぐらいまでは1日10回ほどで、1ヵ月を過ぎると減り、3ヶ月ぐらいまでは1日2~5回が平均とされています。

実際には、哺乳ごとに排便したり、1日1回や、数日に1回まとめて排便する赤ちゃんもいるため様々です。一般的には、母乳の赤ちゃんの便は黄色っぽく軟らかめで、ミルクの赤ちゃんの便は黄土色でやや硬めで、母乳やミルクの量が多くなるにつれて量も多くなります。

6ヶ月の赤ちゃんの便の状態

6ヶ月ごろになると離乳食を開始する方も多いです。離乳食が始まると便に形ができ量も増えたりと、便の状態も変化します。大腸も徐々に便を溜められるようになり、排便の回数は1日2回ぐらいが平均になります。大腸の通過時間が長くなり便の色は黄色から茶色っぽくなっていきます。まだ消化機能は未熟なので、食べた物や体調によって色や硬さが変わったり、消化できなかった食べ物がそのまま出てきたりすることがあります。

1歳ごろになると、幼児食に変わり排便は1日1~2回、成長と共に大腸はさらに便を溜められるようになり、3歳ごろには1日1回が平均になります。生まれてすぐは、便が直腸にまでくると、反射的に便が排泄されていましたが、脳が発達し1歳ごろから少し我慢するようになっていきます。

赤ちゃんの便秘について

人の生きていくための基本は、「食べる」「寝る」「排泄」
まだ意思表示ができない赤ちゃんの体のことを知るためには排便が大事なサインになります。
実は赤ちゃんでも便秘になります。一般的に母乳は便秘になりにくいイメージがあるようですが、母乳やミルクに関係なく乳児の便秘は意外に多いです。

1歳未満(乳児)の便秘の判断と原因

赤ちゃんの便秘の判断は、医師の判断でも意見が分かれるほど難しく、離乳食が始まっていなければ数日~1週間以上排便がなくても元気でなんの症状もみせない赤ちゃんもいます。一時的に排便の感覚が長くても、様子を見てまた毎日排便するようになればいいと判断されることも多いようです。しかし、大腸に便が溜まる癖がついてしまったり、その後も便秘の状態が続いた入りして悪化してしまうと慢性便秘症となる場合もあります。
毎日排便がないことで苦しんでいる赤ちゃんは、お腹が張ったり哺乳量が低下したり、もっとひどい場合は吐いてしまうこともあります。その場合は、すぐに病院に行くようにしましょう。

赤ちゃんの便秘の原因には「哺乳量の不足」が考えられます。特に母乳の場合は、飲んでいる量がわかりにくいです。そんなときは、授乳前後に体重を測ることで、赤ちゃんの哺乳量を知ることができます。赤ちゃんがなかなか乳首を離さなかったり、おっぱいの張が乏しかったり、授乳後すぐにおっぱいを欲しがったりする場合は、母乳不足かもしれません。また、体重が順調に増加しない場合も哺乳量の不足が疑われます。

1歳未満(乳児)の便秘の対処法

ミルクはよく飲むのに数日排便が、お腹が少し張り気味、時々いきんでいる様子をみせたりと赤ちゃんが苦しそうな場合は、綿棒で肛門を刺激してあげます。肛門を刺激することで便が飛び出したり、ガスが出て赤ちゃんが楽になります。しばらく、刺激を続けることでまた自分で排便できるようになります。

肛門刺激のやり方
滑りをよくするためにワセリンや食用油を塗った綿棒を、肛門から1~2㎝挿入して肛門を刺激します。綿棒を挿入するだけで、便が飛び出たりガスが出ることがありますが、出ない場合は、様子を見ながら綿棒で円を描くように回します。赤ちゃんが便秘で苦しんでいる場合は、1日2~3回しても大丈夫ですが、肛門を痛めないように優しく行いましょう。

数日排便がなくても、赤ちゃんが元気な場合は3~4日は様子を見てみましょう。気になる場合は、綿棒刺激をしてみてそれでも排便がない場合は、病院で相談してみてください。肛門刺激以外の赤ちゃんの便秘の対処法としてベビーマッサージなどもオススメです。

ベビーマッサージのやり方
手のひらをお腹にあてて、腸のある方向をイメージして「の」の字を書くようにお腹を優しくささります。ちょうど、大腸に沿ってマッサージを行うことで、便が出やすくなることがあります。慣れれば多少力を入れてもいいですが、手のひらをお腹にあてるだけでも大丈夫です。

赤ちゃんの停滞便は黄色信号

大腸に便が溜まった状態が続くと、腸内環境が悪化して、赤ちゃんの便にしてはニオイが強かったり、ねっとりしていたり、灰色やくすんだ緑色になったりします。母乳やミルクしか飲んでない赤ちゃんの便は、黄色や黄土色なので明らかに異なります。腸内の善玉菌が元気だと便の色は黄色っぽくなります。

今後の腸内環境を左右する腸内フローラ(腸内細菌叢)は、赤ちゃんのときに形成されるため、赤ちゃんの時に良い腸内環境を作ることが重要とされています。そのため、腸内環境の悪化につながる停滞便には注意が必要です。

その後、離乳食が始まり便の量が増えることで便秘がなくなったり、反対に便秘になることもあります。だからといって、無理に食物繊維の多いものを加える必要はありません。離乳食は赤ちゃんのペースに合わせてあげるほうがいいです。離乳食が始まった赤ちゃんの便秘の対処法には、柑橘系やりんごの果汁がいいとされています。また、腸内環境の改善には乳酸菌なども効果的です。

柑橘系やりんごの果汁の与え方
みかんやオレンジなど柑橘系の果物に含まれる果糖は、便を柔らかくする作用に優れています。また、柑橘系に限らず、果汁に含まれる糖には、腸内の善玉菌を活性化する作用もあります。その他、りんごなど食物繊維を多く含む果物の果汁も便秘にいいとされています。それらの果汁を3倍ぐらいに薄めたものを1日1回10~20㎖ほど与えます。

乳酸菌はいつから飲めるの?

生まれてすぐの赤ちゃんの腸内細菌の約9割は、善玉菌の一種であるビフィズス菌です。その後、徐々にビフィズス菌の数は減り、離乳食が始まると様々な腸内細菌が増え始め、腸内細菌のバランスも変わります。そんな腸内細菌のバランスを整えてくれるのが乳酸菌です。

乳酸菌といえばヨーグルトと思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。ヨーグルトは、筋肉や血液をつくるためのタンパク質やカルシウムが豊富に含まれていることやそのとろみ具合などが離乳食に向いています。離乳食でヨーグルトを与えていいのは、生後7~8か月頃からです。最初はスプーン1杯から始め徐々に増やしていきます。

しかし、ヨーグルトの乳酸菌のほとんどは腸に到達する前に胃酸などで死んでしまいます。だからといって、腸内環境の改善に効果が全くないというわけではありませんが、便秘改善の効果はあまり期待できません。また、ヨーグルトで心配なのがアレルギーです。ヨーグルトは牛乳に比べてタンパク質の分子が小さいため乳製品を慣らすためには向いていますが、乳製品は卵の次にアレルギーのリスクが高い食品であるため注意が必要です。

そこで、オススメなのが乳酸菌のサプリメントです。乳酸菌サプリメントは、薬ではなく健康食品なので副作用の心配もありません。なにしろ、乳酸菌そのものは、ヨーグルトだけでなく味噌や醤油などにも含まれています。最近では、アレルゲンフリーや赤ちゃんでも飲めるものもありますので、そういったものを上手く活用するのもいいでしょう。

環境の変化による赤ちゃんの腸内環境への影響

赤ちゃんは生まれてくるとき、母親の産道を通ります。今まで無菌状態だった赤ちゃんは、産道で初めて菌に触れるのが母親の産道で、そこで初めて菌を取り込みます。そして、生まれた後は母乳から菌を摂取して赤ちゃんの腸内環境がつくられていきます。

しかし、様々な環境の変化によって赤ちゃんの腸内環境も影響を受けている可能性があります。
例えば、食の欧米化が進み、母親が肉中心の食生活をしていると母乳の質が落ちてしまいます。その他、排気ガスなどの大気汚染や、ストレスなどの母乳の質が低下する原因になます。最近の、赤ちゃんの便秘が増加している背景にはこれらも影響していることが考えられます。

少しでも赤ちゃんの腸内環境をよくするためには、母親も一緒になって腸内環境を意識していくことも大切です。

まとめ

赤ちゃんだけでなく人にとって排便はとても大切です。そして、便秘は赤ちゃんにも起こります。便秘が長引くことによって起こる症状は様々ですが、便秘を改善するためには、溜まった便を排出することと、便が排出される状態を保つことが必要です。そのためには、赤ちゃんの頃から、欲を言えば赤ちゃんが生まれる前から、腸内環境を意識することを始めましょう。

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