多くの女性を悩ませる「肌荒れ」。肌荒れとは、何らかの原因で、肌が赤くなる・カサカサする・かゆい・吹き出物などの肌トラブルが出ている状態のことを言います。
女性の肌はとても敏感で、皮脂の過剰分泌や表皮の水分量が減少することで肌のバリア機能が低下することで、様々な肌トラブルが起こりやすくなります。
肌荒れの原因
肌荒れを起こす原因は様々ですが、特に以下の3つが大きく影響すると考えられています。
ターンオーバーの乱れ
ターンオーバーの乱れ
肌のターンオーバーとは、肌細胞の生まれ変わり(肌の代謝)のことです。この肌の代謝サイクルが乱れると、肌荒れを起こしやすくなります。
例えば、ターンオーバーのサイクルが早すぎると、細胞が未熟なまま表面に出てきてしまうため十分なバリア機能が果たせません。反対に、サイクルが遅すぎると、古い角質が剥がれ落ちずに残って、肌が固くなり肌はゴワゴワ・カサカサに。そうなると、毛穴がふさがれ皮脂が詰まったり、肌が硬化して乾燥しやすくなります。
ターンオーバーが乱れる原因には、不規則な生活習慣、ストレス、タバコ、偏った食事、血行不良などの内的要因と、紫外線や間違ったスキンケアなどの外的要因があります。
ホルモンバランス
生理前や生理中に肌荒れが気になることはありませんか?女性の肌は、生理周期に合わせて変化するホルモンバランスに大きく影響されています。
女性ホルモンは、卵巣ホルモンと黄体ホルモンがあります。
卵巣ホルモン
卵巣にある卵胞が発育するにつれて分泌されるホルモンで、
- 子宮内膜の増殖肥厚
- 女性らしい体格を形成
- 肌の潤いやハリを維持
- カルシウムを蓄積
- 動脈硬化を防ぐ
などの働きがあります。
黄体ホルモン
排卵後に黄体から分泌される子宮内膜を柔らかくして受精卵が着床しやすくするホルモンで、
- 体温を上げる
- 乳腺の発育を促す
- 体内の水分を溜め込む
などの働きがあります。
女性のからだでは、この2つのホルモンバランスの変化によって卵胞期、排卵期、黄体期、そして月経という4段階の周期がつくられます。
生理前になると、黄体ホルモンの分泌が多くなります。黄体ホルモンは、男性ホルモンと似た働きがあり、皮脂の量が増えるため、顔が脂っぽくなったり、毛穴が詰ることでニキビなどできやすくなります。また、生理前の時期は、肌だけでなく心も不安定になりやすく、疲れやストレスも溜まりがちになります。そして、生理が終わると次の排卵に向けて卵胞ホルモンの分泌が多くなります。それに伴って肌の調子が良くなりやすい時期でもあります。
肌のバリア機能の低下
肌荒れの一番の原因として「肌のバリア機能の低下」があります。
バリア機能とは、肌表面にあるわずか0.2㎜の角質層の潤いを維持し乾燥と外部刺激から肌を守る役割のことです。健康な肌というのは、肌の水分と油分のバランスが良い、このバリア機能が発揮されている状態です。しかし、何らかの原因で、水分や油分が不足すると肌のバリア機能は低下し、肌荒れに繋がります。
そのため、美しい肌を保つためには、このバリア機能がきちんと発揮されている状態を維持することが大切です。肌のバリア機能をキープするためには、外部刺激から肌を守ることが必要です。外部刺激には、紫外線や花粉、PM2.5などの環境的な刺激や、過剰なスキンケアによる摩擦や肌に合わない化粧品成分などの直接的な刺激があります。
また、肌のバリア機能である角質細胞を作り出すサイクルは、肌のターンオーバーです。そのため、肌のターンオーバーがとても重要になります。
肌荒れとストレスとの関係
実は、今お話しした肌荒れを引き起こす3つの原因すべてに影響しているのが「ストレス」です。
女性ホルモンの分泌をコントロールしている脳の下垂体。脳にストレスが加わると、下垂体にも影響し女性ホルモンの分泌が乱れてしまいます。また、下垂体では女性ホルモン以外にも甲状腺ホルモンや副腎皮質ホルモン、成長ホルモンなどの内分泌系ホルモンもコントロールしているため、心とからだに影響を与えてしまいます。
また、肌のターンオーバーを促しているのは成長ホルモンです。この成長ホルモンが多量に分泌視されるのは睡眠中で、寝不足が続くと成長ホルモンの分泌が少なくなりターンオーバーのサイクルも乱れてしまいます。
原因不明の肌荒れは自律神経が原因
体の調子が悪くて病院に行くと、はっきりとした原因が見つからず「ストレスですね」と言われることがあます。
自律神経が乱れると、血流が悪くなります。血流は肌の老廃物の排出や、肌に栄養を届けたりと、肌の生まれ変わりであるターンオーバーに影響を与えます。また自律神経はの乱れは、ストレスだけでなく、不規則な生活や女性ホルモンの乱れにも影響を受けます。
つまり、このことをもう少しわかりやすく説明すると、原因不明の肌荒れや体の不調は「ストレスのせいで自律神経が乱れているのが原因」ということなのです。
自律神経を整えるためには、ストレスを解消することが必要となります。しかし、ストレス解消法として、睡眠や適度な運動、趣味、気分転換などありますが、これをすれば確実にストレスが解消されるというものは見つかっていないのが実情です。
そこで、自律神経を整えるために知っておいていただきたいことが「自律神経と腸の関係」です。
ストレスに乳酸菌が効果的!?
ストレスと関係が強い自律神経は、末梢神経のひとつで血管、心臓、肺、腸などの体の全内臓器官体の隅々にまで張りめぐらされています。呼吸をしたり、心臓を動かしたり、体温を一定に保ったりできるのは、この自律神経のおかげです。血液循環、呼吸、消化、排泄、免疫、代謝などは自律神経によって維持されています。
自律神経と腸の関係
自律神経の働きで重要なのは、交感神経と副交感神経のバランスです。日中など活動しているときは「交感神経」が、夜になってリラックスしたり、睡眠など休息をとっているときは「副交感神経」が優位になり、体の調和をたもっています。
しかし、どちらかの働きが優位になると心とからだに不調が現れます。
例えば、交感神経の働きが優位になると、アドレナリンが過剰に作用し、その結果、血管が収縮して血流が悪くなり、頭痛、腰痛、高血圧、ひどい場合、脳梗塞や心筋梗塞を引き起こします。また、内臓の機能も低下するため、炎症ができやすくなったり、免疫力が低下して病気にかかりやすくなります。
一方、副交感神経の働きが優位になると、免疫過剰となってアレルギーを発症しやすくなったり、代謝や血流が悪くなり栄養が届きづらい状態になります。また、やる気やモチベーションなどが上がらず、うつ状態になることともあります。
自律神経は自分が意識していなくても自動的に働く神経なのですが、実は、「腸の働きが良くなると自律神経が整い、反対に自律神経のバランス整うと腸の働きが良くなる」という、自律神経と腸に密接な関係があります。
その理由は、腸にしかない特徴です。腸は「第二の脳」と言われ、脳にも影響を与える臓器で、体に害があるものが腸に侵入すると、それが脳に伝わり体がそれを排除しようと反応します。それが下痢です。また、便秘やガスだまりなど腸が異常を感じると、すぐに脳に伝わり腸の働きを鈍らせたりします。そのように、腸が脳に与える影響が自律神経にも影響しているのです。
便秘や下痢もストレスが原因
人はストレスを感じると交感神経が優位になります。しかし、腸のぜん動運動をコントロールしているのは副交感神経なので、ストレスが溜まると腸の働きが低下し便秘の原因になります。反対に、下痢は交感神経が優位なことで起こりやすくなります。便秘や下痢などの腸の不調は、肌荒れの原因の繋がります。
進化系乳酸菌で自律神経を整えよう!
自律神経と腸の関係からもわかるように、自分が意識していなくても自動的に働く自律神経を整えるために、効果的なのは腸内環境を良くして腸の働きを良くすることです。
そのためには、大事なのは食事です。
忙しいからとか、ダイエットを理由に、一日2食や、1食という人もいますが、食事の回数が少無くなると、腸への刺激も少なくなり腸の動きが悪くなってしまいます。食事には、体温を上げる役割や噛むことによる脳への刺激もあります。オススメなのは、一日3食。そして、栄養バランスもしっかり考えることが大切です。
さらに、腸内の善玉菌の働きを助ける乳酸菌を積極的に摂るのもいいでしょう。腸内環境を良くするためには、腸内の善玉菌の働きがとても重要なります。乳酸菌が様々な分野において注目されているのも、このような働きがあるからです。乳酸菌は、ヨーグルトなどの発酵食品や、サプリメントなど様々なものがありますが、日本人の腸と相性が良いとされるが植物由来の乳酸菌で、その中でも、日本人に最も適した米由来の進化系乳酸菌が特にオススメです。
まとめ
肌荒れを改善するためにスキンケアを意識することも必要ですが、スキンケアでストレスはなくなりませんし、ストレスによる肌荒れは様々な原因が複雑に絡み合って起こっています。何となく不調が続いているなと感じたときは、ストレスで自律神経が乱れているのかもしれません。その状態を少しでも良くするためには、食生活がとても大切です。