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生後1か月の腸内細菌でアレルギーリスクは分かる?

生後1か月の腸内細菌でアレルギーリスクは分かる?

【結論】理化学研究所と千葉大学の共同研究(515人の小児・240人の母親を対象とした出生コホート研究)では、生後1カ月時点でビフィドバクテリウム属が優位な腸内細菌パターンを持つ赤ちゃんは、その後の食物アレルゲン感作・食物アレルギー発症リスクが低い傾向にあったことが2024年12月に報告されました。生後ごく早い時期の腸内環境が、その後の体質形成に関わる可能性を示す知見として注目されています。

検証:菊正宗酒造 乳酸菌研究開発チーム
研究成果一覧(LK‑117等)
菊正宗酒造総合研究所

「赤ちゃんの食物アレルギーは、いつ頃から兆候があるのか」——離乳食を控えたご家庭からよくいただくご質問です。2024年12月、理化学研究所と千葉大学の共同チームが、生後1カ月というごく早い時期の腸内細菌の状態と、その後の食物アレルギーリスクとの関連を示す研究結果を発表しました。本記事では、この最新の研究知見を分かりやすく解説します。

【記事の監修者】
菊正宗酒造乳酸菌研究開発チーム

本記事は「菊正宗酒造乳酸菌研究開発チーム」による監修のもと作成されています。

【研究開発に携わる専門家】

大阪青山大学 教授(神戸大学 名誉教授)水野 雅史 先生が研究開発に関わっています。
詳しい研究実績:[大阪青山大学] / [researchmap]

【研究の根拠】

乳幼児期の腸内環境は免疫システムの発達と関わりが深いと考えられており、国内外で研究が進められています。
研究の詳細:研究成果一覧

※本記事は治療を目的としたものではありません。


理化学研究所・千葉大学の共同研究の内容

この研究は、515人の小児と240人の母親を対象とした出生コホート研究として実施されました。生後1カ月時点の便を分析したところ、ビフィドバクテリウム属(ビフィズス菌の仲間)が優位な腸内細菌パターン(エンテロタイプ)を持つ赤ちゃんは、その後の食物アレルゲンへの感作や食物アレルギーの発症リスクが低い傾向にあったことが報告されています(理化学研究所プレスリリース, 2024年12月16日)。

この研究は、生後ごく早期の腸内環境がその後の体質形成に関わる可能性を示す知見ですが、まだ研究段階のものであり、「特定の菌が多ければアレルギーにならない」と単純に言い切れるものではありません。分娩様式や栄養方法など、腸内フローラの形成には複数の要因が関わっています。

赤ちゃんの腸内フローラがどのように作られていくかの全体像は、以下で詳しく解説しています。

保護者ができること

この研究結果から「特定のサプリメントを与えれば予防できる」といった断定はできません。現時点で保護者ができる現実的な対応は、医師の指導のもとでの適切な栄養方法(母乳・ミルク)の継続、離乳食の進め方について小児科医・アレルギー専門医に相談すること、そして自己判断で食物除去を行わないことです。

子どものアレルギー体質と腸内環境の関係については、以下も参考になります。

FAQ:よくある質問

生後1カ月の腸内細菌で赤ちゃんの将来のアレルギーが分かるのですか?
研究では、特定の腸内細菌パターンと食物アレルギーリスクの低さに関連が見られたと報告されていますが、これは傾向を示す研究結果であり、確実な予測や診断ができるというものではありません。
ビフィドバクテリウム属とは何ですか?
ビフィズス菌が含まれるグループの細菌の総称です。乳児の腸内で優勢になりやすい細菌として知られています。
この研究結果を受けて、家庭でできることはありますか?
特定の対策を断定的に推奨できる段階ではありません。医師の指導のもとでの適切な栄養方法の継続や、離乳食の進め方について小児科医に相談することが現実的な対応です。
母乳とミルク、どちらが腸内細菌に良いのですか?
母乳とミルクでは含まれる成分が異なるため、腸内細菌の構成に違いが見られることが報告されていますが、どちらを選んでも赤ちゃんの健やかな成長をサポートすることができます。
このような研究は他にもありますか?
はい。乳幼児期の腸内環境とアレルギーの関連については、国内外で継続的に研究が進められているテーマです。

まとめ

生後1カ月という早い時期の腸内環境とアレルギーリスクの関連を示す研究が、国内でも報告されています。まだ研究段階の知見であることを踏まえつつ、日々の栄養方法や離乳食の進め方について、医師と相談しながら見守っていきましょう。

アレルギーと腸内環境については、以下で詳しく説明しております。
▶ アレルギーと腸内環境まとめ|子どもの予防・乳酸菌の最新知見

本記事は研究結果や一般的な知見をもとにした情報提供を目的としており、医療行為や治療・予防を保証するものではありません。お子さんの症状・体質については医師にご相談ください。