LK-117乳酸菌のアトピー性皮膚炎抑制効果
LK-117は、子供から大人まで年齢を問わず、アトピー性皮膚炎の抑制効果が期待できる進化系乳酸菌です。
LK-117は、子供から大人まで年齢を問わず、アトピー性皮膚炎の抑制効果が期待できる進化系乳酸菌です。
アトピー性皮膚炎は、アレルギー性気管支ぜんそく、花粉症、アレルギー性鼻炎と同じように、アレルゲンに対して過剰に反応して起こる病気です。その背景には、免疫をつかさどる細胞「マクロファージ」「Th1細胞」Th2細胞」が深く関係しています。
マクロファージ
体の中に侵入してきた異物を発見すると、自分の中にそれを取り込んで消化してやっつけます。また一部のマクロファージは、異物の特徴 (抗原)を他の免疫細胞に伝えます。その他、他の免疫細胞と共同で、TNF-α、インターロイキン、インターフェロンなど免疫細胞を活性化させるサイトカインという物質産生にも関与しているため、免疫担当細胞とも呼ばれます。
1型ヘルパーT細胞と2型ヘルパーT細胞
1型ヘルパーT細胞(Th1細胞)は主としてウイルスや細菌による感染に働き、2型ヘルパーT細胞(Th2細胞)は主として花粉やダニなどのアレルゲンに対して働き、互いにバランスを取りながら免疫をコントロールしています。また、Th1細胞にはマクロファージを活性化させる働きもあります。
現代人は、衛生環境が良くなりウイルスや細菌に接触する機会が減ったことで、Th1細胞の免疫機能があまり鍛えられていないとも言われています。遺伝や生活環境、生活習慣など何らかの影響でTh2細胞が過剰になり免疫バランスが崩れた状態になると、抗体をつくるリンパ球がIgE抗体を過剰に作ります。
IgE抗体が過剰に作られると、本来は体に害のものにまで過剰反応してしまうためアレルギーが起こります。アトピー性皮膚炎の患者の多くは、血液中のIgE抗体の数値が高い傾向にあり、Th2細胞が優位な状態になっていることが考えられます。
※IgE抗体:アレルゲン(抗原)と結合することにより、ヒスタミンなどの炎症を引き起こす化学伝達物質をマスト細胞から放出させ、アレルギー反応を引き起こす。
LK-117を免疫担当細胞であるマクロファージが認識すると、IL-12産生能を誘導します。Th1細胞やTh2細胞になる前のナイーブ細胞が、マクロファージからIL-12の刺激を受けることでTh1細胞に分化し、Th1細胞とTh2細胞のバランスが整えられます。
それを検証するために、マウスを使った試験を行いました。
まずは、マウスに由来するマクロファージ様細胞にLK-117を含む複数の乳酸菌を添加し、それぞれのIL-12の量を測定し、IL-12産生能を促進する乳酸菌を選抜。次に、選抜された乳酸菌を4日間投与し、その後マウスにIgE抗体を注射しアレルギーを反応を起こせ、耳の腫れ(アレルギー反応)を計測したところ、LK-117に最も強い抑制作用が認められました。
これにより、LK-117はIL-12産生能の誘導を通じて、Th1細胞とTh2細胞のバランスを整えることでのアレルギー体質を改善や、高いIgEレベルによって引き起こされるアレルギーに対しても、その症状を緩和する働きが期待できます。
アトピー性皮膚炎モデルのマウスを使って、10匹にはLK-117を含むエサを、別の10匹にはLK-117を含まないエサを与え、アトピー性皮膚炎を誘発し、皮膚炎症状スコアとIgE量を測定。その結果、両群間には、IgEレベルの顕著な違いがないにもかかわらず、LK-117摂取群ではアトピー症状に有意な軽減が認められました。
図Aは、皮膚炎症状スコア(五項目の所見について、0(症状なし)~3(高度)の評価の合計)、図Bは、血漿のIgE総量を示す。
食品機能性研究者として数々の業績をお持ちであり、本乳酸菌研究において共同で研究をして頂いた、「元神戸大学大学院農学研究科 水野雅史教授」に、LK-117乳酸菌についてお話を伺いました。
刺激や乾燥などが気になる方のために何か力になれないか。そういった思いで私の研究チームは乳酸菌を始め食品中の機能因子について、日々研究を続けていました。そんな中、「乳酸菌を健康に役立てたい」という同じ志を持つ菊正宗の研究者と出会い、『LK-117』の共同開発がスタートしました。
人間一人ひとりに個性があるように、乳酸菌にも様々な個性があります。「生酛」から生まれた乳酸菌の中でも、体を内側から整える働きを持つものをいくつか選び出し、さらにより強い乳酸菌をふるいにかけました。そして、最後に勝ち残ったのが「LK-117」だったのです。
幾度にもわたる実験の結果、人の健康を保つための様々な機能性が明らかになりました。これには非常に驚き、またこんな素晴らしい乳酸菌に出会えたことは今後の研究にも役立つ貴重な経験となりました。
酒づくりの根幹を支える米と乳酸菌は、もともと大変相性の良い組み合わせ。酒は百薬の長とも言われるように、栄養の基礎がぎっしりと詰まっています。米と乳酸菌から生まれた乳酸菌『LK-117』は、日本人の体にぴったりの健康食品。そう私は自信を持ってお勧めします。
水野雅史(神戸大学 名誉教授)
日本農芸化学会関西支部参与
日本癌学会 / 日本食品科学工学会 / 日本フードファクター学会 / 日本応用糖質科学会
神戸大学大学院自然科学研究科助教授、同大学農学部教授などを経て食品機能性研究者として、数多くの業績を残す。
平成13年、日本食品科学工学会奨励賞受賞。
平成21年には、第31回森喜作賞を受賞。