くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの辛い花粉症の症状。
症状を抑えるために薬を飲んでいる方も多いのではないでしょうか。
処方薬でも市販薬でも心配なのが副作用。
そんな花粉症の薬の種類や副作用、選び方や服用時期をわかりやすく解説!オススメの予防法も紹介します。
日本の花粉症の傾向と基本的な予防対策
花粉症は、花粉が原因で起こるアレルギー疾患です。
花粉症の主な症状には、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどが現れます。
家族に花粉症を持つ人がいたり、気管支ぜん息、食物アレルギー、アトピー性皮膚炎などがある方は、花粉症を発症しやすいと言われています。
もはや日本人の国民病とも言われている花粉症ですが、
現在、日本人の約30%が花粉症といわれていて、ここ数年の間にかなりの勢いで増加しています。
日本人の花粉症が増加している原因
スギ花粉症が急に増加した原因の一つは、戦後、盛んに杉が植林され、その杉が多量に花粉を出すようになったことがいわれています。また、排気ガスに含まれる窒素酸化物はアレルギーを起こしやすくするので、自動車の増加による環境汚染も花粉症増加に関係しているといわれています。
このような環境の変化以外にも、体質の変化が問題視されています。戦後、食生活が欧米型に変化してきたことにより、栄養状態は良くなりましたが、肉食中心の食生活は花粉症だけでなく、さまざまなアレルギーを起こしやすい体質に変えています。また、衛生環境が良くなったことで、かえって抵抗力が低下していることも影響していると考えられています。
また、花粉症の症状と関連性の強いもののひとつとして、喫煙を指摘する報告がある他、換気の悪い部屋でのストーブやガスレンジなどの燃焼による室内環境の汚染も症状悪化に関係するとの指摘もあります。
花粉症対策の基本
花粉症対策の基本は、アレルギーを引き起こす原因となる「花粉を避ける」ことが一番です。
花粉が飛散する時期や種類は地域によって異なりますが、日本で最も多いとされるスギ花粉症の原因となるスギ花粉は、1月下旬から4月中旬頃まで飛散しています。
テレビやインターネットなどで花粉の飛散情報を確認し、花粉が飛散してる時期は外出時には必ずマスクを着用するなどの対策の他、思い切って外出をしないというのもひとつの方法です。
花粉症予防の基本
そして、花粉症予防には、「花粉症にならないための体質改善」が必要です。
花粉症は、体内の免疫機能のバランスが乱れていることよって起こります。
この免疫機能が整えば、花粉症の発症を軽減することができます。つまり、免疫力を高め整える体質改善が、花粉症予防の基本になるのです。
体質改善のためには、以下に紹介する食生活を含めた生活習慣の見直しが必要です。
- バランスの良い食事
- 十分な睡眠をとる
- 適度な運動
- 体温を上げる(体を冷やさない)
- ストレスをなるべく溜めない
- 喫煙をしない
- よく笑う
花粉症などのアレルギー疾患と免疫は、深く関係しています。花粉症にならないために、改めて自分の生活習慣を見直してみましょう。
しかし、花粉症に一度なってしまうと毎年症状が出やすく、花粉症の時期が近づいてくると、また来年も辛い花粉症の症状が来るのかと不安になります。
そして、花粉症の辛い症状を抑えるためには薬に頼ることもあるでしょう。
でも、薬で心配なのが副作用です。
花粉症の薬は副作用が強いイメージがあり、なるべく頼りたくないという方も多いです。
どうしても花粉症の症状が辛いとき、花粉症の薬を上手く活用するためにも、まずは薬の種類や副作用を知ることが大切です。
花粉症の薬と副作用について
花粉症の薬には、処方薬・市販薬ともに数多くありますが、花粉症の症状の中でも特に辛い、くしゃみ・鼻水・鼻づまりに対する飲み薬と点鼻薬について紹介します。
アレルギー反応が起こると、ヒスタミンおよびロイコトリエンと呼ばれる化学物質が肥満細胞から放出されます。
ヒスタミンは「くしゃみ・鼻水」、ロイコトリエンは「鼻づまり」といった症状の関連性があります。
それらの反応を抑える薬として、抗ヒスタミン薬、抗ロイコトリエン薬があり、「くしゃみ・鼻水」には抗ヒスタミン薬、「鼻づまり」には抗ロイコトリエン薬を主体にした治療が行われます。
花粉症の飲み薬の種類と副作用
- 第1世代抗ヒスタミン薬
- 第2世代抗ヒスタミン薬
- 抗ロイコトリエン薬
- 抗アレルギー薬
- ステロイド薬
くしゃみ・鼻水を起こすヒスタミンの働きを抑えます。
即効性がありますが、持続性はありません。多くの市販薬に含まれている成分ですが、眠くなったり・口が渇くなどの副作用があります。
また、緑内障や喘前立腺肥大症の方は服用できません。
第1世代と比べて効果が出るまでやや遅いですが、持続が長く副作用が少なくなっています。
以前は処方箋が必要な成分でしたが、最近では市販薬で売られるようになりました。
眠くなりにくい花粉症の薬として、現在もっとも使用されている薬です。しかし、他の病気の薬との飲み合わせが悪いものもあるので、自己判断せずに念のため医師や薬剤師に相談する方がいいでしょう。
鼻づまりを起こすロイコトリエンの働きを抑えます。
眠気などの症状も少なく、喘息でも使用されることの多い薬です。
こちらは、抗ヒスタミン薬に比べて、何日か飲み続けることで徐々に効果が見られます。また、抗ヒスタミン薬にあわせて使用されることがあります。
ただし、約3割の方は、抗ロイコトリエン薬が効きにくい体質であることも報告されています。
肥満細胞からヒスタミンやロイコトリエンが放出されるのを抑える薬です。
花粉症の症状を直接抑える作用はないので、花粉症シーズンの2週間~1か月前から飲み始め、花粉症のシーズンが終わるまで飲み続ける予防薬という位置づけです。
ステロイドは副腎皮質ホルモンとも呼ばれ、薬として使用すると炎症を抑える効果があります。
副作用も多いため、特に症状が強い時のみに短期間で使用します。
ステロイドには危険なイメージがありますが、用法用量を守る限り、ほとんど危険性はありません。 しかし、副作用が出る可能性がゼロではないので、医師の指示を受けながら使用する必要があります。
第1世代抗ヒスタミン薬は即効性が期待でき効果も実感しやすいですが、眠気など副作用が出やすい傾向があります。
また、第2世代抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬は、副作用が少ないのがメリットですが、効果が出るまでに時間がかかるので、症状が本格化する2週間以上前から服用するのがオススメです。
花粉症の点鼻薬の種類と副作用
- ステロイド薬
- 血管収縮薬
点鼻薬は鼻の炎症している部分にのみ使用するため、飲み薬と比べ薬の量が少なくて済むので、副作用が少ないが効果を発揮する特徴があります。
くしゃみ・鼻水・鼻づまりに効果があります。
血管収縮薬を使うことで血管のむくみがとれ、鼻づまりが改善する薬です。
一時的に血管が収縮して症状は改善しますが、数時間後には再び血管が広がり鼻粘膜が腫れるリバウンドを起こします。そのため、使い続けると鼻づまりがひどくなることがあるので、最低限の使用にとどめましょう。
点鼻薬は、ステロイドによって鼻粘膜の炎症とアレルギー反応を抑えるものと、血管を収縮させて鼻づまりを抑えるものがあります。
ステロイドは、内服ではないので副作用の心配はほとんどありませんが、血管収縮薬は注意が必要です。
花粉症の薬は市販薬で大丈夫?
基本的には、医療機関を受診して医師の処方を受けたほうが安心ですが、なかなか忙しくて受診できないという方は、市販薬を利用するのも一つの手段です。
医療機関を受診する場合は、花粉症のような症状がでたら早めの受診を心がけ、予防目的で 市販薬を購入する場合にも必ずお薬手帳を持参し、薬剤師に相談するようにしましょう。
市販薬だから安全で、副作用や飲み合わせの問題がないということはないということを忘れずに。
飲み薬と点鼻薬どちらが有効か
薬には全て何かしらの副作用が起こるかもしれないことを踏まえた上で、症状を早く和らげるために、飲み薬と点鼻薬、使用するならどちらが効果的なのかが気になるところですね。
花粉が本格的に飛び始めるのは2月中旬頃だけれど、気がついていないだけで、実際は1月上旬から徐々に飛び始めています。
この段階で、実は体内ではアレルギー反応が起こり始めているのです。
始めはごく少量でも、繰り返し吸い込んでいると、そのうち炎症が起こり敏感になっていきます。
症状がまだ出ていないうちに薬で抑え込むことで、症状が出てくるのが遅くなり、軽く済むのです。
鼻だけでなく、目にも言えることで、目がかゆくなり始める前に、点眼薬を使いはじめるとよいということになります。
ここで、飲み薬を使うのか、点鼻薬を使うのかとなってきますが、一般的には飲み薬を使用する人の方が多いのではないでしょうか。
しかし実際は、点鼻薬を使う方が症状を抑えることができたという結果がある研究で出ています。
点鼻薬にも色々な種類がありますが、最もよいとされているのはステロイド点鼻薬。
ステロイドと聞くだけでちょっと…という方はいらっしゃると思いますが、最近のステロイド点鼻薬は非常に副作用が少なくなってきています。
症状の出る鼻に直接振りかけるので、非常に効率が良い治療手段とされており、全身にも吸収されづらい特徴があるので、安心して使用できます。また、眠気が起きないというのも◎
気になる方は、一度、処方してみてもらってはどうでしょうか。毎年辛い思いをしていたのも、早めに始めることで、今回は大丈夫だった!となるかもしれませんね。
花粉症予防にオススメの乳酸菌
花粉症は、体内の免疫機能のバランスが乱れていることよって起こります。そして、現在のところ花粉症の根本的な治療方法は見つかっていません。
ほとんどの人が行っている予防といえば、マスクやメガネの着用や、帰宅時に花粉を室内に持ち込まないなどの「花粉を避ける」ことです。
それと同時に有効なのは、食事などの民間療法です。
特定の食べ物を摂取し続けたら症状が軽くなったという経験談は、多くのメディアで取り上げられていますが、その代表格が「ヨーグルト」です。
ヨーグルトに含まれる乳酸菌が、腸内環境を整えることで免疫力を高め花粉症の症状を軽減したり、毎日食べることで予防につながるといわれています。
しかし、実際には厚生労働省の「花粉症の民間療法について」のページには以下のようにかかれています。
〇民間医療の効果は
使用頻度が増加しているヨーグルト、乳酸菌剤ですが、一般医療機関を受診しているアレルギー性鼻炎患者さんの調査では、効果ありと判断されている方は30%以下です。〇患者さんへ
最近は、お茶、乳酸菌、いわゆるサプリメントなどにも花粉症の症状の緩和作用が指摘されています。
盲検試験でも効果が認められた報告もありますが、その結果はわずかですし、有用性の確認にはまだまだ検討の積み重ねが必要です。
簡単にまとめると、実際にヨーグルトなどの乳酸菌で効果があったという人は30%以下で、乳酸菌の花粉症への有用性についてはまだまだ確認が必要ということが書かれています。
実際には、この厚生労働省の調査は2007年頃に行われたもので、乳酸菌というよりは、ヨーグルトの乳酸菌に特化した内容になっています。
ヨーグルトの乳酸菌の花粉症への効果
実は、一口にヨーグルトと言っても、配合されている乳酸菌は異なります。
そして、乳酸菌の種類によって効果や機能が違います。
また、花粉症に効果が期待できる乳酸菌であっても、自分の腸内環境と相性がいい乳酸菌でなければ、思っているような効果を得られないことがあります。
特に、日本人の腸は、古くから味噌や漬物などの植物性の発酵食品を食べてきたため、ヨーグルトなどに含まれている動物性乳酸菌よりも、植物性乳酸菌の方が相性がいいと考えられています。
花粉症予防には進化系乳酸菌
菊正宗が発見した進化系乳酸菌「LK-117」には、免疫調整機能という特別な働きがあります。
進化系乳酸菌「LK-117」は、腸管免疫に直接作用し、免疫バランスを整えることが研究で明らかになっています。そのため、花粉症などのアレルギーへの効果が期待された乳酸菌です。
進化系乳酸菌「LK-117」は、江戸時代から続く菊正宗の伝統的な酒造りの製法「生酛造り」から生まれた天然の乳酸菌です。何度も樽の中で発酵を繰り返し進化し生き残った強い乳酸菌の中でも、最も優れた免疫調整機能を持っていたのが「LK-117」です。
また、乳酸菌は様々な発酵食品に含まれていますが、昔から日本人が慣れ親しんできた米由来の乳酸菌ということもあり、「LK-117」は他の乳酸菌とは違う進化系乳酸菌です。
そのため、花粉症だけでなく、健康にさまざまな効果が期待できる乳酸菌として、是非オススメしたい乳酸菌です。
まとめ
花粉症には根本的な治療法はなく、症状を抑えるためには薬に頼ることも必要です。
しかし、可能であれば、薬に頼りたくないのが本音です。
多くの医師が、花粉症に対しては、薬だけに頼らず食事や生活習慣の見直しなどの民間療法を推奨しています。
そんな民間療法のひとつとして、進化系乳酸菌「LK-117」をオススメします。